あらさがし

ブログは続かないタイプです。溢れすぎたときに書きます。

アイドルが「人生の支え」になるということ(SZ10THネタバレあり)

行ってきました『Sexy Zone Anniversary Tour 2021 SZ10TH』!!!!!

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ほとんどの人がそうだったと思うんですけど、Sexy Zoneに限らずこういう大規模なライブ自体久しぶりなわけです…。しばらくずっと画面越しで観ていたパフォーマンスが生で観られる!!!と、前日から「ついに、ついに…!!」とずっとソワソワしていましたし、直前は謎に「どうしよう…」を連呼していました(?)。初心を思い出すというか笑、久しぶりの感覚にコロナが今までの普通をどれだけ普通じゃないものにしたんだろうとしんみりしちゃいますね。

そして、いざ始まると本当にあっという間!!最初からずっと泣くわ笑うわ感情がわけわからん感じになりましたが、結論やっっっぱりとても楽しかったです。

と、この調子でいくらでもライブ本編の感想を言い続けられるところですが、超個人的に都合よく受け取った一番響いたことについて備忘録的に残せたらなと思います…!

※以下、ネタバレありますのでご注意ください。

「君らしく」いればいい

去年のPOP×STEP!?ライブはコロナ前の感覚(そして五輪イヤー)で作られたものを配信ライブ仕様に昇華したものだったと思うんです。新型コロナウイルスが何なのかも未知で、どうすればいいのかわからない状態を経てヘトヘトになっていた中、コロナ前から続く想いと配信ライブで5人が前を向く姿勢がコロナ禍での希望になったような気がします。

前回に限らずそうやっていつもいつもSexy Zoneのライブには元気と活力と幸せと穏やかな気持ち(と肌の潤い。今回も翌日なぜか吹き出物が小さくなりました)をもらっていたのですが…。それはSexy Zoneの素敵な曲とアルバムのコンセプトがまずあって、そのうえで本編のメッセージがあって、さらに5人自身がそのメッセージを自らきちんと受け止めている真摯な姿勢も相まって響くものがあったのではないかな?と思うんです。

でも、今回はオリジナルアルバムが無いだけに10年の振り返りと共にストレートに本編のメッセージ性が響いたと言いますか。(もちろん、オリジナルアルバムが無いのは5周年のSTAGEも同じだったんですけど、どちらかと言うとSTAGEは「決意表明」のような意味が強かった気がします)

中でも今回特に印象的だったのが、映像の最後の1シーン。子どもたちが「ぼくもなれるかな?彼ら(Sexy Zone)みたいに」とおじいさんに尋ねたところでした。

ごくごく単純に「なれるさ」って答えるのかなと咄嗟に思ったんです。でもこの答えはセクシーじゃなかった…!反省!

おじいさんは「“君らしく”いればいいんだよ」と答えるんですよね。

 

これ、セクシーらしいと言えば本当にその通りなんですけど…なんだかいつもと違う鳥肌が立ちました。それこそ去年の「それでいいよ」みたいにこのような「自分らしさ」というメッセージを曲を通して伝えてくれることはたくさんあったし、もちろんライブの演出の中にもこのメッセージが込められていることもたくさんありました。

それなのに、今回は今までと何かが違う気がして。

ぼんやりと、「もうSexy Zoneはファンが支えるものじゃない」と思いました。

 

自分らしい人生にしてほしいというアイドルの願い

この捉え方、いろいろとある気がするんです。

まず、Sexy Zone=「自分らしく生きるアイドル」でありたいという5人の願いだったりするのかな、と。

あと、ついているJr.の子たちはこれをどう受け取るんだろう、とも思いました。

そしてもちろん、コロナ禍で自主的に参加しない選択をした方々も含めてこのメッセージを受け取る人たちに「自分らしい生き方」をしてほしいという願い。

 

この、ファンに向けた「自分らしい生き方」のメッセージを受け取った時に、思い出したことがありました。

平成最後のソロアイドルと言われているあややこと松浦亜弥さんの言葉なんですけど…。

松浦亜弥さん、バレンタインに男性限定ライブをした時にこうファンの方に話したそうなんです。

「私ばかり追っ掛けてちゃダメよ。私、皆さんの人生にまで責任持てませんからね」

コメント全文、いろいろなところでまとまっています。例えばこことか。

あの…。この一言、一見突き放したような寂しい一言のようで、すごく責任感のある優しい言葉だと思いませんか?あやや節全開でファンの皆さんとの関係性あってこその発言ではあると思うんですけど、こんなこと言えるアイドルすごい!って当時、思ったんです。

追いかけてもらってなんぼの業界で、「自分の人生もちゃんと考えてね」って直接ファンに言うんですもん。

 

これと似た感覚が、今回のセクシーたちからのメッセージでも感じました。

対象をハッキリとSexy Zoneとした上で「君らしくでいいんだよ」というのは、「たとえSexy Zoneファーストの生活ではなくても、それがあなたの人生にとって大切なことでありますように。そして、その人生をもっと豊かにする存在になれるように頑張るね」というメッセージのように受け取りました。
(だってお休みしているメンバーにグループに戻ってほしいかどうかよりも「幸せな選択をしてほしい」って願うような人たちですし…)

 

もちろん、今までだってセクシーたちにたくさん支えてもらってたんですけど、それは5人にたくさん感情移入して、たくさんその時々の気持ちを共有して、頂上を目指す5人に夢を重ねることで、私にとってこれからも支えたい存在であり支えることが生きがいになっていたからと思うんです。

正確には支えるなんてオタクらしく生きることしかできることなんてないんですけど。笑

Sexy Zoneは支えたる!」という使命感=「人生の支え、生きがい」という感じだったのかもしれません。

 

もちろんその要素が全て消えたわけじゃないですけど、今年のSexy Zoneはファンが支える必要なんてなくて、人生にそっと寄り添って先導してくれているとっても頼もしい存在になったような感覚になりました。

 

コロナ禍、私は「手を抜いていた」?

本当に超個人的なことなんですけど、ここのところオタクとしてかなり「手を抜いていた」自覚があったんです。

インプットはほどほどにできていてもアウトプットしたりするほど頭を使う余裕がなかったと言いますか。ちょうど転職活動したりして仕事中心の生活になっていたんです。

今までずっとオタクとしてしか生きてこなかったもので、「あーなんだか自分らしい生活ができていない気がする。仕事ばかりしてオタク以外のことに時間を使うなんておかしい!」「コロナ禍でライブが無いからってこんなに気持ちが離れてしまうなんてその程度だったのか、私」くらいにモヤモヤして後ろめたさを感じていました。

でも、べつに満足いくほどオタクをしてなかったからといって何も追っていなかったわけではなかったですし、むしろ新譜や配信ライブ、有観客ライブ、テレビやラジオ、雑誌も好きなタイミングでいいとこどりしていて、それを楽しみに働いていました。仕事もたくさんいい経験ができて超充実しています。

 

そしてSZ10THを終えた私は、

あれ?私は、今の私にとっての自分らしい人生を歩もうとしているんじゃない?
手を抜いていたのではなく、人生のバランスを整えていただけじゃない?

なんて思ったんです。

 

「最近セクシー50%でくらいで生きてるのにライブ楽しめるのかな」なんて思う必要なかったし、「あ、そうか。これでもよかったんだ」とストンとつかえていたものが落ちたんですよね。 ライブを楽しんでいるうちにモヤモヤした気持ちなんていつの間にか吹っ飛んでいました。

 

アイドルをどう「人生の支え」にするか

ただもちろん、セクシー100%だった頃を否定するつもりはなくて、それはとても幸せな時間だったし、そもそも子どもの頃から誰かしらのオタクじゃなかったら今の仕事もしていないかもしれないですし、その時の自分には必要な時間だったと思っています。

そして何度もライブを観て地方の公演にも行ったりしてお金をたくさん使ったことにも一切後悔はないし、Sexy Zoneだと5周年から10周年までの5人の変化をリアルタイムでたくさん知れて、いろんな感情と出会えたことは人生の財産のひとつだと思います。
(というかいわゆる担降りブログでは全くないので…まだまだ全然感情を揺さぶられる気は満々なんですけどね…。実際にまさにいま横アリのラスト公演後で抜け殻みたいになっていますので…)

この時の私は、人生の箱(?)の中心にどーーん!と太いSexy Zoneという大黒柱があって、その周りに仕事やプライベートのやるべきことや好きなことが支柱として立っていたんだろうなと思います。

それが、先述した「Sexy Zoneは支えたる!」という使命感=「人生の支え、生きがい」という状態でもあったんだと思います。

 

もともとセクシーたちはファンにそれを強く望むようなことはなかったと思うんです。だから私の場合は本当に自己満でしかない前提なんですけど、今回はっきりと「ぼくもなれるかな?彼ら(Sexy Zone)みたいに」「“君らしく”いればいいんだよ」というメッセージを送ったというのは、人生の箱の中の柱を真ん中から脇に移動させたり、太さを変えたりしてもっと柔軟に考えて自分らしく生きてみたらどうかな?という提案のように感じました。

そしてそう提案するからには、Sexy Zoneという柱を人生の箱の中に立ててさえいれば、時には真ん中で太く支えてくれるでしょうし、時には箱の端によけて日常にほんのささやかな彩りや活力として存在してくれるんだろうな…という頼もしさがあったように思います。

 

10周年、「君らしく」に感じたSexy Zoneの強さ

もちろん、アイドルとファンは持ちつ持たれつの関係であることは変わりないでしょうけど、なんだかこれって頂上を目指すアイドルの最上級の表現だと思うんですけど、そんなことないですか…?

「ファンひとりひとりの人生に責任はとれないから、私ばかり追っかけてないであなたたちも幸せな環境にいてね」というあややの表現もそうですし、勝利くんの挨拶でも「心配かけたし不安にさせた」なんて話していましたが、今は「あなたらしい人生を送ってね、もう僕たちの事は心配しなくていいから」とも言ってくれている気がするんです。

ちなみに「もう心配しなくていいから」についてはセクシー作詞の「Change the world」にも強く感じます。歌詞の多くの描写が過去形なんですよね、この曲。そのうえで「もう笑って」って歌ってて。「も、もう…?もう安心して笑ってねってこと…??」と涙したのは内緒です。「さあ笑って」も大好きなんですけど(?)そう来たか…と思いました!!!

と、脱線しましたが笑、これからSexy Zoneは、今までのファンひとり分の応援が多ければ多いだけ結果になる関係性ではなく、ファンそれぞれの気持ち分の応援がたくさん集まって大きな結果にする!っていう優しい決意のようなものでもあるのかも?なんて思いました。

だって、「僕たち10周年なんです!たくさん新曲もリリースするし、10周年だから記録もたくさんほしいんです!応援よろしくお願いします!」って言えば真面目にSexy Zoneを愛しているセクラバは頑張ると思うんですよ。でもそれで人生の何かしらを犠牲にする人もいるかもしれない。Sexy Zoneはそれを言わない選択をしているとも言えるのかな。今のアイドル業界、ほんと強い気持ちがないとこれを言わない選択はできないんじゃないかな…なんて思います。私だったら絶対にすぐ言う。

だって、自分の人生のために私みたいにセクシー濃度を下げる可能性だってあるはずです。目先の事だけを考えたら、痛手でしかないじゃないですか。でもそれよりもファンの人生の充実を何よりも願って、結果的に息切れなく長く応援できるアイドルとして大きくなろうとしているSexy Zone…強すぎませんか。有言実行で、年々、頂上を目指すアイドルの覚悟が濃くなっている気がして震えます。

そして何より、こんなに優しいグループを好きになって幸せすぎますね…。これだからSexy Zoneはやめられない…。オタクとして「手を抜いている」なんてモヤモヤ後ろめたくなっていたことすらもクリアにしてくれて、さらにもっと楽しい未来を夢見させてくれるなんて…。10周年本番の日がもっともっと楽しみになりました…!!!

私の人生の箱の中にあるSexy Zoneという柱は、これからも位置や太さが変わることはあると思うんですけど、ずっと立て続けていけたらいいな。

 

以上、何のまとまりもなく独断と偏見でかつ妄想だらけの超個人的SZ10TH感想でした…!